Mellotron Micro使用レビュー

十年来、欲しかったメロトロンという鍵盤楽器を買いました。

メロトロン、昔のロックが好きな人だと割と結構耳にすることが多い鍵盤楽器だと思うのですが、どんな楽器か皆さんご存知ですか?こんな曲に使われてます、プログレッシャーの皆様は、ストロベリーフィールズとキングクリムゾンとジェネシスに飽きてきていると思うのであえてちょっと外したセレクト(といっても伝わらないか…)

□最初は、わかりやすくツェッペリンなのです。この曲のギターは余談ですがドリアン使った感じの中ではロック市場一番かっこいい気がします。

www.youtube.com

□sad rainばかり取り上げられるのですが、あの曲もろEpitaphすぎて苦手なので・・・ぼくはこの曲のがフォーキーな感じがしつつ独自性があって好きなのです。

www.youtube.com

□この曲がYES至上最もメロトロンの洪水じゃないでしょうか。やはり、ジョンアンダーソンの声っていいですよね。

www.youtube.com

□実は、Gentle Giantにもメロトロンな洪水の曲あるのです~。ジェントルジャイアントって割とファンキーな曲多めなのですが。

www.youtube.com

□最近のバンドだとOpethの使用率が高いのです。opethは、デスメタルでたまにプログレの時期のが曲が良かった気がするのがちょっと玉に瑕。

www.youtube.com

□ネオプログレ至上最も耽美な曲じゃないでしょうか。スティーブンウイルソンはソロワークス含め殆どの盤をやっぱ好きなので買ってます~。

www.youtube.com

 

この、怪奇なふわーっとした不安定でローファイなストリングスが最高なのです。

で、色々メロトロンは現状、選択肢があるのですが(選択肢が2010年代末期にあるというのが恐ろしいとも思う…長命ぶりですが)僕が選んだ機種はこちら。

f:id:sorrow-swallow:20180919210505j:plain

Mellotron Micro / Fukusan Kigyo

ストックホルムに位置するMellotron社のM4000Dのマイクロver.で特徴は、メモリーに100種の厳選のMellotronとChamberlinの非圧縮24bitのサンプリングで搭載されてるしかも重量3㎏という最軽量の子です。CD読み込み式のMemotronとかカードスロットで音色が追加できるM4000Dminiとかもあったのですが、Mellotron Mk I15音色Mellotron Mk II18音色Mellotron M300 6音色 Mellotron M400 26音色とこれだけ入ってれば既に十分やん・・・素敵となったのと現実的に車ないと木製鍵盤の子は重すぎて腰と腕が死ぬという・・・悲しみ。それと、MkⅠとM400を混ぜたりとかメニアックなお楽しみができるミックス機能が滅茶苦茶よいということでこの子にしたのです。

使ってみた感想ですが、まずは良い点。

アルミボディ:滅茶苦茶思っていた以上に軽い~、トグル:全部操作しやすいうえに操作するとちょっとノイズが入ったりでアナログ感最高しかも高級感がある、音色:実機に忠実で7秒で途切れる上にマジでテープの変化が克明に一瞬たりとも安定しなくて最高。しかも、アフタータッチで微妙にビブラートが掛かるのが意外に良い。鍵盤:イタリア製なのですがハーフウェイテッドの質感が思っていた以上に良いのと感度もピアノ・エレピ系だとベロシティが掛かって結構よい。あとは、2つの音色を混ぜた感じがちょっと音量が下がる所まで完全再現されている・・・操作性:液晶が最高に見やすいうえにピッチが最高に安定している(デジタルだからね、これ大事。)後は、説明書が要らないくらい操作が簡単なのです。

次、ちょっと好みがわかれる点。

最大のダメなところなんですが純性のケースがないのですが、せっかく持ち運べるサイズなのですが、どの鍵盤ケースもフィットしない自由過ぎる寸法・・・ようやく見つけた寸法ばっちりなやつはエフェクター用ケースでした。折角、白くてきれいな家具感あるので可愛いちゃんとしたソフトケース欲しいところなのですね。

KC エフェクター/MTR用 ギグケース EFS-35 500(W)x255(D)x90(H)

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B000TV2WWO/ref=oh_aui_detailpage_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

2点目、実機に忠実なのでオクターブシフトをしても上も半オクターブ、下も半オクターブの計36鍵分しか反応しないのでシフトすると半分ずつ鍵盤が死にます、なのでメロトロンの奏法上の音域を忠実に記憶しましょう。あとは、音色を切り替えても持続音がシームレスに次の音色に切り替わらずやや途切れがありますロードの関係でしょうか、つっても普通のシンセとは違うのでここも忠実っちゃ忠実。あとは、トーンの利きが結構上品なのでどこでもサウンドしますが劇的に変化しません。普通のシンセだと結構致命的なところですが、この辺は愛と実機よりはマシということでこのじゃじゃ馬ぶりを愛せる人におすすめなのです。

そんなこんなで、はやくスタジオで早く音を出したいところ。

週末のスタジオが、楽しみなのです。それでは、また!

野崎りこんのリリックについて

歌は、歌わないし、そもそも歌っていても調子っぱずれなのだけれど、詩を読むのと聴くのは割に性に合っているのか、結構好きです。ウェールズの詩人ディラントマスとか。アメリカの現代詩とかも割に。そんな、僕なのだけれど、最近の日本語ラップのリリックがクオリティとともに批評性とともに同時代性が高くてとても好きなのです。そんな中でも最近の日本語ラップの中では個人的にリリックの質的に群を抜いていると考えてしまうのが野崎りこんさんです。一曲まずは、聴いてみてほしいです是非。

www.youtube.com

http://j-lyric.net/artist/a05cc18/l040900.html 歌詞全文はこちら。

個人的には、僕が歌詞でガツンと来るなこれはって部分で無意識下でも意識下でも重要視してしまう点は、まさに歌いだしなのですがこの歌いだし、ヤバいですよね。

”エンジェル伝説6巻だけない部屋”

情景描写を提示する手段として初っ端でどんな感じなのこの背景はというのはベタな方法論だとは思うのですが、何だろうここまで余所行きでない感じで地方都市っぽくて部室っぽいそして、そんなイケてない感じでもやもやしてる感じをこれだけで表現しきっている訳で…これが他の漫画ではいけないですよね。この感じ微妙に外してるその漫画かよって感じで。で、そのバースでは抽象的な情景描写のみで最後のところで北野君は最後笑えたかな?と漫画の登場人物でオチもつけているという。個人的に邦楽の中で歌いだしという意味で、衝撃を受けたのはNO1ソングのスガシカオのストーリーという曲の”とりあえずそういう風に笑っているのはどうしたらいいのかさえもうわかっていないから”って凄い90年代末っぽい感じの虚無的な歌詞だったのですが、それ以来の衝撃だったこのImaのリリックは、ちょっと外行きの虚無でさえなくてそれ通り越してロードサイドの似たような均質化された町があるけど、そんなもんだよねって外行き感さえないTHE3名様みたいな虚無感さえ日常化している感じさえあってヤバいです、個人的な雑感として。

あとは、バースで今という言葉が今が3回繰り返される感じですが、今という言葉が3回繰り替えされるのですがこの繰り返しが単に3回されるだけでちょっと今という言葉の意味性が曖昧に溶けてしまう感じで曖昧な僕らはとつないでいるのがうまいですよね。そして、均質の景色にうまく溶けたふりをしてると、ケツで噛みしめるように言っているのが昨今のとりあえずちゃんとはしてるけど、でも本質的には非常に頑固に自己をもってはいるけどまあ合わせておくよ的な感じがあって素敵なのです。

そして、最後のバースの前のリリックヤバいですよね。

いいとももSMAPもない世界はでもそれなりで回ってる

00年代末はもう世界は終わるってるけどどうしよ?的な歌詞が多かったのですが、ポストアポカリプスすら通過したけど、終わった世界でも終わらないままそのままなんとなく世界は続いているって価値観があまりにも虚無的で素敵だと思います。個人的にはぜひ、平成最後の夏が終わりかけている今聞いてほしい曲です。

それでは、また。

下北沢daisybar

f:id:sorrow-swallow:20180914192504j:image言わずと知れたクリープハイプさんなどを輩出した下北沢daisybarにて、先日トリオ編成になってから初のライブを行ってきました。なかなか、ダウナーなバンドはいない中、アイドルさんたちも含めかなりアッパーなバンドの中、爪痕は残せたのだろうか自問自答の最中なのです・・・とはいえ、フライヤーや無料配布の方の音源等も配れたので、次回は、10月7日日曜大安の日にまたも下北沢BREATHという場所でライブです、次回も物販等々は持っていきますが、次回からはメロトンによるキーボードもオオシマが兼任しますので、演奏は両方余裕綽々(びっくり人間ショーめいてくるのですが、左手でハンマリングで単音のギター弾きながら右手でコード位は弾けるのです)なのですが、重量的な問題をもっぱら心配しているので心配です・・・マグナカート買おうかな・・・もしくは、筋トレが足りていないのでベンチプレス今年は100kgを安定的に上げれれば、荷物の重量問題は原理上問題なくなると思うので、さらなるトレーニングに励んで参りたい所存・・・というわけで、先日のライブ動画です。こんなものじゃなく、もっと良くなるので皆さん、マジで目を離さないでくださいね。それでは、ごきげんよう。いい週末を。

www.youtube.com

BANANAFISHにうってつけの日

突然ですが、漫画読んでます?そして、吉田秋生という漫画家さんをご存知です??海街diary吉祥天女や、鎌倉物語YASHA(余談ではあるけれど誰もYASHA阿部寛伊藤英明の実写版ドラマの事を語らないのだけれど、しかも主題歌はstingのdesert roseなのです…これはいつか書こう誰も語らないから。)とか数多くの名作を送り出している漫画家さんなのですが、今丁度今、その漫画家さんのアニメ化不可能と言われた代表作BANANAFISHのアニメがやっているのですよね。今日はそんなお話。興味がない人は読み飛ばしをどうぞ。

尚、みんなにも見て欲しいのでネタバレはなしでいきますー。

bananafish.tv

https://bananafish.tv

これ、原作が好き過ぎてひょっとしたら一番好きな漫画かも知れないし、しかも妄想アニメ化が破綻寸前で誇大妄想的な存在になりすぎていまして(女子じゃないのだけれど、あぁあの儚げで繊細で美形なアッシュがヤバイ感じになってたらどうしよう…憤死してしまう…などと滅茶苦茶やきもきしてしまいましてしばらくてか放送開始してからもう3ヶ月弱も…様子見してて見てなかったのです、端的に言ってちょっとおかしな人ですよね。早く見ればいいのにどうせ見るんだし笑)

まあ、こんな精神状態になりやすいのは端的にヤバイことに対する嗅覚の鈍感さがヤバ過ぎるせいなのか、実写映画とかヤバイアニメ化とかを引き当てることが多いのですよね。なにせ高校生の頃に当時の女友達と実写版デビルマンを映画館に見に行って思春期に良きに思っていた女の子と映画で仲悪くなるという…あり得ないくらい酷い核爆発級の大当たりを当てているので、僕が好きな原作は神の見えざる手によってとんでもない事になってしまうという強迫観念に支配されているのです。(僕は、映画デビルマンボブサップのニュースキャスターがデーモンになるとことかはまあ悪くないと思っているのだけれど…余談だけれど、鳥肌実が出てくるところがこの映画で一番あがるシーンだったのです。さらに余談ではあるけれどDevilman Crybabyを初めて見た時、この映画のこととか当時の事が思い出されて泣くようなアニメじゃないのだけれど、出来が良すぎて翻案も素晴らしくて、涙が出て来たのは悲しい思い出…)

前置きが長くなりましたが、ついに一気見。最新話まで見ました。で、このアニメ化どうだったかと言うと…

とても良かったです…

すごい良かったです…

あっ、好きな原作がちゃんと再現されてる…

アレンジもいいじゃんしかも雰囲気は崩してない(原作は80'sのNYが舞台なのでベトナム帰還兵とかがでてくるけれど今回のアニメ化は、現代にして湾岸戦争帰還兵になってる)

この原作のキモは、NYのストリートな感じの空気感(文庫版の一巻の後書きは坂本龍一のNYの情景描写への賛辞なのです)+BLの要素なのだが、全くBLでないULとでも言うべき要素を含む関係性(Unconditional Loveだと思う〜)、しかもにくいことに一巻とこの漫画最終巻で絵柄を意図的に大友克洋調から超繊細な少女漫画調の絵にグラデーションしていくのだが、その両者のいいとこどりのキャラデザと隙がないです。長くなりましたが、マストチェックなので是非皆さん見てください。それではごきげんよう

 

その男、情緒不安定につき。

f:id:sorrow-swallow:20180907135530p:plain

あまり好きではないのだけれど、ここ十年弱渋谷に縁があるもので…そして、習慣とは怖いものだけれど、渋谷の隅々までいつのまにか詳しくなってしまいました。まるで冷めかけた珈琲みたいに愛のない結婚生活のようですが。そんな僕にとっても渋谷には好きな場所があったりします、当然の事ながら。

少し疲れたりしたときは、この写真の道玄坂の雑居ビルのなかの喫煙所に言ってタバコをふかして道玄坂を見下ろしているのだけれど。この少し突き出しているのだが、道を邪魔しないそして奥まった所にあるという位置どりかま、時間の流れから遮断された吹き溜まりのような場所のようで、特に僕のような人間にとっては一息サンクチュアリとなっています。何故か。

忙しない通りを見下ろす事で、ふと忙しない日常を忘れられるようで。

そんなこんなでとりとめのない記事になってしまいましたが、来週火曜6時半から下北沢daisybarでメンバーが変わり、3人編成のトリオになったSister Leyのライブを行います。個人的な雑感ではあるのだけれどとても今の状態は悪くないので是非。それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Bande à part

最近、ことごとくフランスづいているのですが、疲れているとフランスブームが来ます。マジで個人的にはそんな感じでかなりダウナーな最近。で映画館とビデオでみた映画も尽くあらかたフランス産です。エビアンを飲んで体内フランス濃度をあげていくとさらに浸透します多分ね、そして疲れてるときに入眠効果があるフランス映画を見つつ、耳元でフランス語っぽい発音を聴くと癒されるっていう変な体質というのものあるのでしょう(余談ですが、かなり映画館でちょっとうつらうつらしながら映画を見るのが好きで、レイトショーに行くとかなりの高確率で10~30分ほど意識を失います…だけど、逆説的にそれがいい。シネコンの座席って気持ちいいし相当。)

 

www.youtube.com

まずは、ゲンズブールが好きでこの映画も好きなので疲れるとなぜかこればかり見てしまうという悲しみのシネマです。なぜ、フランス人の女の子はかくも可愛いのだろう。

 

www.youtube.com

新譜です、ゴダール好きなのとニンフォメニアックに出てた女の子が可愛いのと、ゴダールがただただダメなおっさんで眼鏡を3、4回破壊されるのがよいけどそれだけ。

 

www.youtube.com

 

サブカルでシネフィルでJLGが好きなので、渋谷の名画座で見てきました。アンナカリーナがただただ可愛いのとなんで俺の女じゃないんだ?とスクリーンを見るたび、思ってしまう訴求力の高さをもっている。本当に河川敷と謎の林と家しかでてこないざらっとした質感のインディー感強めの質感もまたいい感じ。

 

それでは、ごきげんよう

ゲリラ豪雨のようなあいつ

昨日、ふらっと仕事の途中に渋谷のうさぎというラーメン屋に行ったところ、滅茶苦茶ゲリラ豪雨と雷の被害にあったオオシマです。そんなこんなで近年頻発するゲリラ豪雨に興味を持ちました、といっても僕個人としてはそもそもゲリラ豪雨っていったいどういったものかということを不勉強にして存じておりません。なのでそもそもゲリラ豪雨の成り立ちといったところから検証しなければなりますまいと思います。そもそもゲリラ豪雨といった名称が使われだしたのはいつからなんでしょう?

ごく個人的にゲリラで想起することと個人的に思い当たるものを上げていくとすると、ベトコン、パレスチナブービートラップ、泥沼の戦場、遊撃兵、便衣兵といっったトピックスになります。どうも物騒な発想しかでてきませんがこれらのワーディングからのイメージを総合すると神出鬼没で汚泥をあとに残し、伏兵として潜んで一般的には偽装処理を施し不意を突いた少数による攻撃を行うといった特徴にまとめられるかと思います(考えすぎなのかも知れないw)概ねこれらの傾向は、ゲリラ豪雨という事象に対してそう間違った印象を与えていないという感じがします。

次に検証すべきは、豪雨のニュアンスでしょう。豪という感じが与えるニュアンスとしては、並みはずれていて強力である抜きんでた何かである、また他の追従を許さないといったニュアンスを個人的には感じます。そして、豪雨という二語ですが、驟雨や春雨、五月雨、梅雨、白雨や秋雨、時雨といったほかの雨の単語が与える儚げでイメージを想起させるようなぼんやりとしたニュアンスではなく、明確な力強さそして比喩的ではなくただただ力強いのだといった単純で単調で、しかしながらただ力強い強調のニュアンスを感じます。そして、これらの印象から受ける事象と言葉の間には(ごく個人的であるとエクスキューズしつつも)相違がない、強度のある回答が得られていると書くに吝かではない言えます。

ネットで簡単に調べてしまうのは簡単なことなのですが、最近このようにふわっと思いついた単語のニュアンスを考えてみる、そういったことを最近ぼーっとしているときに考えたりしています。そんなとりとめのない文章でした。