おでんの出汁の薄さは、スティーリーダン。

この季節になるとおでんが好きなので、結構な頻度でおでんを食べるのです。これ本筋には全く関係ない余談ですが、僕の中でナンバーワンおでんは、やはりセブンイレブンのおでんですね。昆布のだしのうまみ成分が他のコンビニのものよりも強く、基本に忠実でありながらみんなの想像するキングオブコンビニの面目躍如たる横綱相撲っぷりを発揮してくれていて、スラムダンクで言うゴリ位の安定感を発揮してくれています。

最近は、スパイシーソーセージなるニューカマー具材が来たのですが、湘北における桜木のような絶対あわないでしょう?と思わせておいて滅茶苦茶なバスケットマンならぬおでんまんぶりを発揮してくれていながら、パンチが効いていて最近鬼リピートしています。

閑話休題

ことの発端は、先日の飲み会で何となく頼んだおでんを見て、おでんは味が薄すぎてAORに感じるというトークがあって(もつ煮込みは、ハードコア)というのがあって何気なく、おでんのだしの薄さは、スティーリーダンみを感じるという言葉が無意識に言の葉として出てしまったのですが、これについて何となく思考してみようと思うのです。

おでんの出汁のどこにスティーリーダンみを感じたかというと、まずはこの薄さです。でありながら複雑な具材のミクスチャーが大量にレイヤードされていて出汁のなかに溶け込んで単純ではない奥深さを感じます。しかしながら、主張は強くなくあたかも調性の薄さをスティーリーダンのトニックのサウンドが曖昧な解決が滞留され続けるコード進行を感じさせます。そして、単体でも主役をはれるウインナーやちくわといったスター具材を主張は薄いのではあるが、明確である意味独善的なコンセプトに基づいたおでんとしての総体を求められている。これがまさにバーナードパーディーやら、カールトーンといったスタープレイヤーを使いながら、シンボリックなサウンドではなくただ単一の具材としての役割しか与えられない。これは、明確にスティーリーダン的であると言えましょう。まさにディーコンブルース。

意識の高いラーメン屋のBGMには、コルトレーンのシーツオブサウンドがあうように明確におでん屋にはスティーリーダンこれしかありえません。

僕セレクトの一番合うアルバムは、ガウチョです。ぜひ、この冬はガウチョをかけながらおでんを食べてみてください。それでは、ごきげんよう。合いますよ。

 

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