時に四月に雪は降るのねと彼女は言った。

過去の話ばかりで去年に対してオブゼッションがある人みたいなのだけれど、去年の12月にプリンスの追悼上映会に行ってきました。

 

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タイトルは、プリンスがなくなった時にエリカバドゥが言った言葉なのだけれど。今回みた映画は、sign of the times。Zepダイバーシティの音響でみるsign of the timesは、素敵な体験でした。特に改めてこの時期のライブを見るとシーラEのドラムスのパワフルさと手数の多さとグルーブがいい音響で聴くと白眉と言わざるを得ない感じで。それとキャットとシーラEがプリンスを囲んで張り合ってバチバチやってるテンション感が抜き差しならぬ緊迫感をライブに与えている気がします。あと、このライブでプリンスがサングラスをかけてるシーンがあるのだけれど、あのサングラスが超かっこいいので欲しいので誰か情報を下さい。

 


Sign Of The Times Prince

 

まあでも能書きはおいといてもこの曲のギターとボーカルしょっぱなからヤバくて、超好き。そんなミーハーな感想。それではごきげんよう。

 

 

 

モナドの領域

不勉強ながら、筒井康隆さんって実はあまり読んだことが無くて。馴染みの古本屋さんでふと見つけたモナドの領域って本を買いました。

帯がついてたんですが、"わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇"って書いてあったのですが、こういうかまし方が好きなので笑。 個人的には購入するときのプライオリティが高いので帯はなるべくかまして欲しいです。笑

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A2%E3%83%8A%E3%83%89%E3%81%AE%E9%A0%98%E5%9F%9F-%E7%AD%92%E4%BA%95-%E5%BA%B7%E9%9A%86/dp/4103145323

内容は、バラバラ殺人の話が最初おかれていてサスペンス?っていう風に始まったのですがそれは枕のようなもので。(これ自体はさほど構成上重要ではないのですが最後には種明かしされます。)その後、パン屋でバラバラ殺人のバラバラにされた手にそっくりなバケットが売られる。っていうのが出だしです。この出だしだけで初めてよんだのですが、ゴリっと引きずり込まれました。繰返すようにサスペンスではないのですが。

この本は、最初読んだときの感動を大事にして欲しいのでその後の展開は、言及しませんが全知全能な存在と神学論争をした場合にどうなるのか?といったことを描いてるのですがこれが老成したSF作家の矜持であり教示でもあるかのようになぞらえられてとても素敵でした。と言及しておきます。

 

最近は、もっと読みたくてネットでやってるブログも読んでます。

笑犬楼大通り 偽文士日碌

 

 

ブルーに生まれついて

去年のクリスマス、この映画を見に渋谷の文化村へ。

 

Born to be blue

 

去年は、アニメーションもマスターピースが一杯ありましたが、音楽映画もまた豊穣な取れ高がありましたね。この映画は、結構話題になっているのでストーリーラインの解説はしないんですが、結構奇妙な映画でした。夢と現実が混濁して失調めいた感覚に陥りやすいというか。

最初は、バードランドでチェットが初公演をしてモノクロームでマイルスなどと邂逅するところが描かれているのですが、それが終わると部屋でヘロインをきめるチェットベイカーになっていてそれ自体が映画の撮影シーンでカットがかかり、主演女優を口説きにかかってるという構成になっているのです。この叙述トリックめいたかましが最初にあって時間軸が少しシンコペーションしたまま後のストーリーが展開されていくというか。(ちなみにこの映画のシーンは、後半まったくでてこないのでsus4めいた未解決感で放り投げます。)

映画自体は、チェットベイカーの伝記映画風ではあるのですが、脚色されてこんないい時間も彼にはあったらなぁという監督の願望が色濃くにじんでいて巧く現実の後半生につなげて終わります。

音楽映画ではあるのですが少しデビッドリンチめいた白昼夢を見た気分になりたい方、おススメです。

 

現実のチェットベイカーの破滅的などうしようもなさを知りたくて、終わりなき闇というチェットベイカーの伝記を探しているのですが廃盤で古本も手に入らない(きっとこんなろくでもないのが彼であるはずがないと本を読んだ人も移入しているのであろうか。)ので、図書館でこれも読んでみようと思います。

それでは、ごきげんよう。

 

 

師も逃げ出すフリージャズ

2016年、最後の日。2017年最初の日は、狂乱の2丁目とホストの痴話げんかを横目に見つつ今年再度の新宿ピットイン詣で。

 

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思えばピットインは、大友さんのライブや菊地さんのソロやモダンジャズディスコティークでかなり去年も行ったなー。今回のお目当ては、菊地ソロとスガダイローさんのトリオ。菊地ソロは、JZブラットでもやってるソロライブ風に歌モノとラップのみで今回はドラマーが服部さんな感じでジャズファンク・ネオソウルよりは4ビートのシンバルレガート中心でかなりジャズ仕様。ソロライブでもやってるチャーリーパーカーのブルースをスキャットでやってるのが年末に聴けて結構うれしい。MCで去年出たときにお前は何をやりたいんだって坂田明さんと(もう一人名前を失念してしまった。)に怒られたのでひたすら殺すって連呼してたチンピラ感が年の瀬ぽくって良かったです。

 

そして、今回新鮮だったのはスガダイローさん。元々、降神のラップが好きで志人のラップとコラボしてた曲は知っててライブは初参戦だったのです。


志人・スガダイロー/ニルヴァーナ-涅槃寂静- 【オフィシャルMV】

 

低音のオスティナートがゴリゴリ強烈に攻めつつグルーヴィで、ブラッドメルドゥーもかくやと思わせる右手の対位法的なモーダルな旋律なフレーズをかましまくりでテンションがあがりました。洒脱で脱構築的なそしてモチーフのシャボン玉飛んだがバラバラに脱構築されつつ白昼夢のように朧気に現れては消えるそして、最後にサックスの人が直立不動でなぜかガナリながら歌いだすと、2016年の年の瀬が走馬灯のように過ぎ去っていったり。ここがハイライトでした。まあでもゴリゴリフリージャズだったので、何曲か聴くとアッパー過ぎてツレがチルしたくなってきたのでご飯を食べに行きました。

 

最初は、プレゴに行ってみたのですが、残念ながらお休みだったので三丁目のマルゴへ。イタリアンワインはあまり知識がないのでソムリエにお任せしつつキャロットラペとフォアグラのテリーヌをつまんでいたのですがそんなこんなで年があけました。キャロットラペと盛り合わせの鴨のバルサミコはもう少しだけクドイと嬉しかったな。結構ワインがドライのピノだったので。

 

初夢は、まだ見てない。

 

 

3日坊主はよくあるクリシェ。

何をするにしても区切りというものには縛られてしまうもので、新年からブログをはじめようと思い筆を執りました。畢竟、月並みな今年こそは文筆をという思いで。

 

簡単に自分のことを話すと、今はとある会社でwebデザイナーなんていう因果な商売をしているギリギリ20代の男で、音楽が好きで結構頻繁にライブをしているとかいうちょっと痛々しくもあり、まだ続けてんの?なんて言われがちな人です。音楽以外の趣味は、分野横断的な乱読に近い読書と映画かなって所です。まあ詳しい趣味はおいおい更新される内容で察して頂ければと思っています。

 

需要があるのかはわかりませんが、そんなこんなで今年から文筆をしていこうと思いますのでご指導ご鞭撻のほど、皆様よろしくお願いします。